LWN: Priority inheritance in the kernel
http://lwn.net/Articles/178253/
皆さんこんにちは!
購読ありがとうございます。
今日のLinux英語は『LWN: Priority inheritance in the kernel』からです。
プロセススケジューリングの世界には「priority inversion」という
問題があります。この問題の対策の一つがタイトルの
「Priority inheritance」なのですが、一筋縄ではいかないようです。
今日のLinux英語
今日紹介するのは「preempt」という単語です。
辞書を引くと「先取りする」などと書かれており、
そのまま訳しても意味がわかりません。
In effect, the kernel performs a very simple form of it
by not allowing kernel code to be preempted while holding a spinlock.
日本語でも「プリエンプション」と書かれたりしていますが、
あえて訳せば「割り込み」や「横取り」となるでしょう。
要するに、優先順位の高い処理が他の処理を行っているCPUを
奪い取ることです。
訳を添えておきます。
実際、カーネルはスピンロックを保持している間
コードへの割り込みを認めないというとても簡単な形で
それ(priority inheritance)を実行している。
* * *
分からない英文がある方はブログへのコメントやメールで教えてください。
可能な限りお答えし、許可をいただければ紹介します!
小ネタ
「broken mirrors」
機械翻訳を見て笑ってしまった表現です。
LinuxDevCenter.com -- Managing Disk Space with LVMの下の方に書かれており、
文全体としては「Add these broken mirrors to the LVM:」です。
機械翻訳では「割れた鏡」と訳されてましたが、実際は
「mirror」がRAID1によるミラーリングの事で、
「broken」は「(2つに)分けられている」という意味です。
この例でわかるように、「broken」は単に「壊れた」という意味ではなく、
”2つ以上の部分に分かれている”という状態を表すことを憶えておきましょう。
逆に「壊れた」を英語に訳す場合、「broken」が不適切な場合があります。
「broken」は壊れた結果として2つ以上の破片に分かれるような場合に使います。
例えば「壊れたファイル」は「broken file」ではありません。
(全く別の意味になります。)「corrupted file」などと言いましょう。
Linux英語の達人2 @ まぐまぐ!
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